簿記の名人 〜無料入門講座〜 | ||||||||||||||||
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有価証券 ★ 有価証券とは(勘定科目でいう有価証券とは) 簿記でいう有価証券は、会社が発行する株式や社債、国や国債、地方 債などをいいます。 会社は、資金に余裕があるときに、資金を増やす(利殖)目的や他企業 を支配する目的などで有価証券を取得します。 なお、有価証券勘定を使うのは、市場性のある有価証券を売買目的(値 上がり益や配当金を取得する目的)で、一時的に所有した場合です。 その他の場合は、「投資有価証券」・「関連会社株式」・「その他有価証券」 などの勘定を使用しますが、とりあえず、「有価証券」の勘定を覚えてください。 また、法律上では、小切手や手形も有価証券ですが、簿記では、小切手 は「現金」または「当座預金」、手形は「受取手形」または「支払手形」となる ことに注意しましょう。 ★ 有価証券の取得原価 有価証券の取得原価は、以下のとおりとなります。 1 購入の場合・・・購入代価+付随費用 イ 株式の取得原価 1株当たりの単価×株数+売買手数料 ロ 社債の取得原価 額面の総額÷100×1口の単価+売買手数料 2 払込の場合・・・払い込んだ金額 3 その他の場合・・取得時の時価 ★ 有価証券を売却したとき 1 取得原価より高く売却できた(儲かった) 売却価額 >取得原価 ※ 売却価額は、手数料を差引いた金額です。 「有価証券売却益」を貸方に計上 2 取得原価より安く売却した(損した) 売却価額<取得原価 ※ 売却価額は、手数料を差引いた金額です。 「有価証券売却損」を借方に計上 では、具体的に取引と仕訳を説明します。 1 売買目的でA株式会社の株式を1株につき300円で1,000株購入し、手数 料2,000円とあわせて、小切手を振り出して支払った。 2 上記株式500株を1株につき320円で売却し、手数料2,000円差し引かれ て、代金は現金で受け取った。 3 B社の社債1,000,000円について、額面100円につき96円で購入し、 代金は、手数料10,000円とあわせて、小切手を振り出して支払った。 【仕訳】 1(借方)有価証券 302,000 / (貸方)当座預金 302,000 ※ワンポイント 300円×1,000株+2,000円=302,000円(有価証券取得原価) 2(借方)現金 158,000 / (貸方)有価証券 151,000 有価証券売却益 7,000 ※ワンポイント 302,000円÷1,000株×500株=151,000円(有価証券取得原価) 320円×500株−2,000円=158,000円 158,000円−151,000円=7,000円(有価証券売却益) 3 (借方) 有価証券 970,000 / (貸方)当座預金 970,000 ※ワンポイント 1,000,000円÷100×96円+10,000円=970,000(有価証券取得原価) |