簿記の名人 〜無料入門講座〜 | ||||||||||||||||
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手形 ★手形とは 手形には、約束手形と為替手形があり、約束手形とは、振出人が名宛人に 対して、一定の期日(満期日)に、手形に記載された金額を支払うことを約束 した証券のことをいいます。 ここで、振出人とは、手形に記載された金額を支払う債務者あり、名宛人と は、手形に記載された金額を受け取る債券者です。 一方、為替手形とは、手形の振出人が名宛人に対して、第三者である受取 人に対して支払いを委託する形式の手形のことです。 ★受取手形(勘定科目でいう受取手形とは) 販売の代金等の対価として受け取る手形をいいます。 手形の受取人にとって受け取った手形は、債権となります。 ★支払手形(勘定科目でいう支払手形とは) 販売の代金の対価として振り出した手形をいいます。 手形の振出人にとって振り出した手形は、債務となります。 では、具体的に取引と仕訳を説明します。 1 A商店は、B商店から商品200,000円を仕入れ、代金はB商店を名宛人とし た約束手形を振り出して支払った。 2 A商店は、上記約束手形の支払期日となったので、当座預金から200,000円 が引き落とされた。 3 B商店は、上記約束手形の受取期日となったので、当座預金に200,000円が 入金されていた。 【仕訳】 1 A商店 (借方)仕入 200,000 / (貸方)支払手形 200,000 B商店 (借方)受取手形 200,000 / (貸方)売上 200,000 2 A商店 (借方)支払手形 200,000 / (貸方)当座預金 200,000 3 B商店 (借方)当座預金 200,000 / (貸方)受取手形 200,000 ★手形の裏書とは 約束手形や為替手形の受取人は、満期日前にその手形を他人に譲渡すること ができます。 その際、手形の裏面に被裏書人(譲受人)の氏名を記入し、裏書人(譲渡人)が 署名・押印をします。 このように手形の裏面に必要事項を記入することを「手形の裏書」といい、 裏書 された手形を譲渡することを、裏書譲渡といいます。 また、手形の裏書をして、他人に譲り渡した手形のことを裏書手形といいます。 ★手形の割引とは 約束手形や為替手形の受取人は、満期日前にその手形を金融機関などに裏書 譲渡することができます。 これを手形の割引といいます。 その場合、期日より前に現金化されるので、満期日までの利息や手数料が差し 引かれ、残りを現金で受け取ることになります。 その際、割引かれた手形のことを割引手形といいます。 では、具体的に取引と仕訳を説明します。 1 A商店は、B商店から商品200,000円を仕入れ、代金はZ商店から受け取った約 束手形を裏書譲渡した。 2 B商店は、上記約束手形を金融機関で割引き、割引料10,000円を差し引かれた 残額が当座預金に振り込まれた。 3 Z商店は、上記約束手形の受取期日となったので、当座預金から200,000円が 差し引かれた。 【仕訳】 1 A商店 (借方)仕入 200,000 / (貸方)受取手形 200,000 B商店 (借方)受取手形 200,000 / (貸方)売上 200,000 2 B商店 (借方)当座預金 190,000 / (貸方)受取手形 200,000 手形売却損 10,000 ※ワンポイント 割引料や支払利息は、通常、手形売却損勘定とします。 (問題文の指示により支払手数料となる場合もあります。) 3 Z商店 (借方)支払手形 200,000 / (貸方)当座預金 200,000 |